ハーブはなぜ香るのか

ハーブはなぜ香りがするのでしょう?
人間を喜ばせるため?ではない、という事はわかります。

ハーブの香りについて調べてみると、面白いことに出会いました。


植物にとって香りは生き延びるための重要な武器である

植物は何のために花を咲かせ、実を付けるのか、というと、子孫を残すためです。
自分に側にいる仲間同士で繁殖すると、遺伝子が似ているため、環境変化により全滅する恐れがあるため、できるだけ遠くにいる仲間と受粉する必要があります。

そこで、花のいい香りで虫を呼び、花の中に入ってもらうために蜜を出し、体に付着させた花粉を遠くに運んでもらいます。
実の場合は、種が生成できた時点で実を完熟させ、種ごと動物の食料となり、別の場所で排泄することで、繁殖し広がります。

では、葉が香るのは、どういう理由かというと。

葉っぱから出る匂いは虫を遠ざける

繁殖には直接関係のないハーブなどの葉っぱ。

葉っぱは光合成をするための、いわば太陽光パネルのようなもの。
花や実を付けるためには、たくさんの葉っぱが必要となります。
その大事な葉っぱを守るために、虫や動物にとって嫌な匂いを放つというわけです。

葉っぱの裏表面には、匂い袋があり、葉っぱの上を歩いたり、食べられたりすると、その匂い袋が破れ、強い香りを放ち、退散を願います。

虫や動物にとって嫌な香りも、
人間にとっては、食欲をそそられたり、気分がスッキリしたりする。

ただ、ハーブじゃお腹が膨れない、とよくお客様に言われます。
ハーブは、料理のスーパーサブの役割という事ですね。