太陽熱養生



冬にんじんと、10月収穫予定のホウレン草や小松菜などの葉物の畑の準備をしています。

ニンジンと葉物は、ごんべえという種まき機を使って、筋蒔き(2~3㎝間隔で筋に撒く)をするため、除草効果のあるビニールマルチを使うことができません。

畝を立て、すぐに種を撒くと、ニンジンの場合、発芽まで7~10日かかるため、先に雑草は芽吹いてしまい、ニンジンが発芽する頃には雑草に覆われて、草負けをして大きくなりません。

そこで、「太陽熱養生」という作業をします。
昨年もお話しましたが、大事なところなので、もう一度お話しますね。

太陽熱養生は、夏の一番暑い時期(まさに今)、土にビニールマルチをかけて、畝の中の気温を上昇させます。夜の間に発芽した雑草の芽を、昼間の熱で枯らせてしまうのです。
こうする事で、発芽に時間のかかる、ニンジンやホウレン草は、草負けしないで育ってくれるのです。一般的な農法では、種蒔きの前に軽く農薬を撒いて雑草を生えなくしてから種蒔きをするため、草太陽熱養生は必要なしです。


雑草処理をするだけなら、10日もあれば十分なのですが、
太陽熱養生の本当の目的は、別にあります。

土をビニールで覆うことで、土の温度を上げ、密封します。

ビニールをかけると、すぐに温度が上がり、水滴が付きます。

土の中は嫌気性(空気が少ない状態)になり、嫌気性の微生物が活発に活動します。
1ヶ月間かけて、土をやわらかく仕上げてくれるのです。

たくさんの菌や微生物が増えて、いい菌も悪い菌も増えますが、ヨーグルトや乳酸菌食物を食べている人のお腹の中と同じ状態になります。

こんな感じで、ニンジンと葉物の畑の準備は、来月末の種蒔きの1ヶ月前に行ないます。

だから、今、すごく忙しいです!