丹波の里塾 第2回の復習

今回の丹波の里塾は、秋冬野菜の苗の定植と播種。

授業の内容を少し解説しました。
もっと詳しく知りたい方は、ご連絡下さい。じっくりお話しましょう。




コンパニオンプランツとは。

共栄作物とも呼ぶ農学、園芸学上の概念。
近に植えることでで互いの成長によい影響を与え共栄しあうとされる植物のことを指します。

ハクサイ &  レタス 、 ダイコン & シュンギク
アブラナ科とキク科の組み合わせ。
アブラナ科に付くモンシロチョウは嫌がる匂いを出すのがキク科の植物。

ホウレンソウ & 葉ネギ
夏場のホウレンソウは、硝酸濃度が高くなりがちなので、
葉ネギを混植することでその濃度も低くなると言われています。
今回は秋作なので、はっきりした効果は得られないと思いますが、実験です。

その他にも、野菜同士の組み合わせや、ハーブとの組み合わせがあります。
まだ別途、取り上げたいと思います。




秋冬野菜の土作り

今回の里塾の畑には、400㎡あたり、以下のものを入れています。

牛糞堆肥500kg
パワーフィッシュ(窒素:リン:カリウム=7:4:2)120kg
阿寒の恵み(可溶性石灰)50kg ←カルシウム
エコマグ(マグネシウム)45kg 

いずれも、有機資材です。

ハクサイやキャベツは、寒くなる前に大きく育てないと、結球しなくなります(玉にならないこと)。
なので、なるべく即効性のある肥料を入れることが重要です。

土のバランスをうまく調整すると、害虫の被害が減ります。
その理由は、また今度にします。

有機栽培は、昔は、経験と勘で施肥していましたが、今は有機も化学的に分析します。
土の成分をキッチリ計測し、余分な肥料を入れないように出来るようになりました。
そのため、自然環境に及ぼす影響は最小限に、経費もかからないようになります。

無農薬だから、「虫にやられる」ということは、無くなります。
…うまく施肥できれば!の話。



C/N比?

授業の中でC/N比という言葉が出て来ましたが、
詳しく触れることは無かったので、少しだけ解説してみます。

有機物は、炭素と窒素が含まれています。(もちろん人間も)
C/N比とは、肥料や堆肥の持つ、C:炭素 N:窒素の割合のことです。

窒素Nが1に対して、炭素Cが何個あるかによって、微生物の分解の仕方が変わってきます。
C/N比は小さいと分解が早く、多いと分解に時間がかかります。

ここからは詳しく話すと長くなるので、簡単に説明します。

牛糞堆肥は 15~20/1
鶏糞堆肥は  6~10/1
パワーフィッシュは 6~8/1
腐葉土が  15~60/1

これを見ると、鶏糞堆肥やパワーフィッシュは、数値が少ないので、すぐ分解されるため、即効性があり、
腐葉土や牛糞堆肥は、数字が大きいので、分解に時間がかかるため、じわーっと効果が現れます。
栽培期間が短いものは、C/N比が小さいもの、
栽培期間が長いものは、C/N比は大きいもの、と覚えておいて下さいね。

もう1つ、
肥料にするには、C/N比が小さいもの、
土を作るためには、C/N比は大きいもの です。



マルチング

マルチは、畝の上を覆うビニールのものです。

主に、雑草を抑える、地温の管理をする、この2点です。

春先に夏野菜の定植をする際、地温を上げるため、黒いマルチを貼ります。
夏場は気温が上がり、地熱50~60℃になるため、銀や白に変えたり、黒マルチの上に干草やワラを置きます。

銀色は、太陽光を反射させるので、アブラムシ避けに効果があると言われていますが、
あまり効きませんね~